中古住宅の値引きは2割が限界?実際どのくらい値切れる?失敗しにくい交渉術を紹介

中古住宅の値引きは2割が限界?実際どのくらい値切れる?失敗しにくい交渉術を紹介


この記事を書いた人
小島 優一
宅地建物取引士

宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士。生命保険会社にてリテール業務に従事した後、2014年に不動産仲介会社であるグランドネクスト株式会社を設立。 2021年より幻冬舎ゴールドオンラインにて不動産を通じて財産を守る、増やす、残す記事を連載している。 >> 詳細はこちらから

この記事のまとめ
  • 中古住宅の値引きの限界は物件価格の2割!
  • 中古住宅値引きの失敗しにくい交渉術を体験談とともに紹介
  • 値切れる中古住宅の共通する特徴をまとめて紹介

中古住宅を購入する際に、どのくらい値切れるものなのか気になったことはありませんか?

結論から言うと、物件によって値引き額は異なりますが、中古住宅の値引きは実際に可能です。

そこで、本記事では、中古住宅の値引きの平均的な相場や、「値引きの限界は2割説」は本当なのかといった点について、失敗しにくい値引き交渉術やタイミングなども合わせて解説します。

小島解説員小島解説員

渡邊編集者渡邊編集者

中には500万も値引きに成功した体験談もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
  1. 中古住宅はどのくらい値切れる?1割~2割引きが限界
  2. 平均1割~2割は値切りやすい中古住宅の特徴
  3. 中古住宅の値引き交渉を成功させる秘訣
  4. そもそもなぜ中古住宅は値引きができるのか
  5. 中古住宅の値切り交渉はタイミングが命
  6. 中古住宅はどのくらい値切れる?すぐに使えるフレーズ集
  7. 中古住宅の値引き交渉における注意点
  8. 大切なのはどのくらい値切れるかより資産価値
  9. 500万円の中古物件の値引きに成功した体験談・知恵袋
  10. まとめ

中古住宅はどのくらい値切れる?1割~2割引きが限界

中古住宅の値引きは物件によって異なりますが、値引きに応じてもらえるケースは多々あります。

では実際どのくらい値切れるのか、1割~2割なら値引き可能というのは本当なのかについて解説します。

中古住宅の値引き相場の限界は10%

中古住宅の値引き相場の限界は物件価格の約10%、つまり1割程度とされています。例えば、5,000万円の物件なら500万円、3,000万円の物件なら300万円、1,000万円の物件なら100万円ほどが現実的な値引き額です。

2021年の首都圏中古マンションにおける「売り出し価格」と「成約価格」の乖離率は-4.63%でした。これは2012年の-9.29%から徐々に値引き幅が縮小していることを示しています。

参照:東京カンテイ 中古マンションの価格乖離率&売却期間

MEMO

価格乖離率とは、売り出し価格と成約価格の差額の比率を表すものです。

過去のデータを見ても、平均的な値引き幅は1割ほどであり、2割まで値引きされるケースは少ないことがわかります。

つまり、中古住宅の値引きできる平均相場は10%(1割)前後で、限界は20%(2割)と言えます。

中古住宅は端数の値引きなら交渉成功しやすい

中古住宅の値引きは、端数を切る交渉が成功しやすいとされています。

MEMO

例えば、3,580万円の物件なら80万円、2,030万円の物件なら30万円の値引きです。

100万円単位の値引きは難しい場合が多いですが、10万円単位で端数を切りよくする交渉なら、売主も応じやすい傾向があります。

平均1割~2割は値切りやすい中古住宅の特徴

すべての物件が値下げに応じてくれるわけではありませんが、物件価格の平均1割~2割が値切れる中古住宅はどのような特徴があるのでしょうか。

細かく解説していきます。

値引りやすい中古住宅の特徴
  • 築年数が古い
  • 長期間買い手がつかない
  • 周辺相場よりも価格が高い
  • 引き渡しまでの期間が長い
  • 売主が売却を急いでいる

築年数が古い

最初の特徴は築年数が古い中古住宅です。

東日本不動産流通機構(REINS)の調査によれば、2022年の首都圏中古マンションにおける築年数ごとの成約平均価格と新規登録平均価格は次のようになっています。

 
成約平均価格(万円)
新規登録平均価格(万円) 値下げ金額(万円) 値下げ比率
築0~5年 6638 6777 139 2.05%
築6~10年 6193 6053 -140 -2.31%
築11~15年 5543 5616 73 1.30%
築16~20年 5250 5578 328 5.88%

※参照:SUUMO

築年数が新しい築5年以内の物件の値下げ幅は約2%にとどまるのに対し、築16~20年の物件では6%近く値下げされることがわかります。

新しい物件はニーズが高く、古い物件は人気が落ちるため、築年数が古い物件のほうが値引き交渉に応じてもらえる可能性が高いようです。

注意

ただし、築年数が古くてもキャンセル待ちがいるような人気のマンションもあるので、一概には言えません。

築年数が古い物件でも、リノベーションして売り出されている場合は、リノベーション費用が上乗せされているため、価格が高く大幅な値引きに応じてもらえない可能性が高いです。

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長期間買い手がつかない

2つ目の特徴は、長期間買い手が見つからない中古住宅です。

売り出し当初は強気な価格設定をしていても、長期間売れないと「売れ残り感」が出てしまいます。これにより、新たな検討者を見つけるのが難しくなり、値引き交渉に応じてもらいやすくなる可能性があります。

周辺相場よりも価格が高い

3つ目の特徴は、周辺の価格相場よりも高く設定されている中古住宅です。

同じエリアで築年数や広さなど、条件が近いライバル物件と比較して価格が高い場合、販売活動に苦戦している可能性が高いため、値引き交渉に応じてもらえることが多いです。

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価格相場はインターネットで簡単に調べられます。

例えば、国土交通省指定の不動産流通機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」では、地域別に直近1年間の売買価格情報を検索することができます。

また、国土交通省の「土地総合情報システム」では、実際の売買価格情報が提供されています。

その他にも、不動産情報サイトを利用して現在売り出している周辺の中古住宅の情報を調べることができます。

近い条件の物件の相場と、検討している中古住宅の価格を比較し、どのくらいまで値引きが可能かを考えてみましょう。

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引き渡しまでの期間が長い

4つ目の特徴は、引き渡しまでの期間が長い中古住宅です。

一般的に、買主にとって不利な条件がある中古物件は値引き交渉がしやすくなります。新築住宅と異なり、中古住宅のメリットは即入居できる点ですが、引き渡しまでの期間が長いと買主にとって不利な条件となります。

MEMO

具体的には、契約から引き渡しまでに3ヶ月以上の期間が設定されていると、期間が長いと判断されることが目安です。

ただし、引き渡しの期間が長い場合は、価格設定時にこの条件が考慮されていることもあるため、値引き交渉の際はこの点も加味して検討することが重要です。

売主が売却を急いでいる

5つ目の特徴は、売主が売却を急いでいる中古住宅です。

一般的に、中古住宅を手放す理由には「転勤のために売却する」「より広い家に住み替えたい」などがあります。売主が売却を急ぐ背景には、以下のような理由が考えられます。

売主が売却を急ぐ背景
  • 住み替えのために早く現金化したい
  • 早急に売却しないと、住み替えによる二重ローンのリスクがある
  • 出産や進学、就職、転勤など、引っ越しのタイミングが決まっている

このような場合、売主が買主を逃したくないと考えているため、値引きに応じてもらえる可能性が高いです。

もし売却金額が住宅ローンの残債を下回る「アンダーローン」になった場合、他の借り入れをするか、金利が高い住み替えローンを利用しなければいけないため、一定額以上の値引きには応じることができないパターンがあります。

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中古住宅の値引き交渉を成功させる秘訣

やみくもに交渉をしてもほとんどの場合受け入れてもらえません。この章では、交渉段階で確実に値引きしてもらうために押さえておくべき「ポイント」をまとめて紹介します。

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具体的に行動を起こすことで値引き成功の確率はグッと上がりますよ!
値引き交渉でおさえるべきポイント
  1. 周辺の物件相場をチェックする
  2. いつから売り出ししているかチェックする
  3. 先に住宅ローンの仮審査をすすめておく
  4. 購入意思が固いことを伝える
  5. 不動産会社と良好な関係を保つ

いつから売り出ししているかチェックする

売り出しから時間が経過している中古住宅は、値引き交渉がしやすい傾向があります。

長期間にわたり不動産情報サイトに掲載されている物件や、頻繁にチラシが投函される物件は、売り出しからかなりの時間が経っている可能性があります。

長く空き家になっているより早く売ってしまいたい、という売主の心理から値下げに応じてくれるケースも多いです。

気になる物件があれば不動産会社にいつから売り出されているのか問い合わせると、より有利な交渉材料を得ることができるかもしれません。

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周辺の物件相場をチェックする

値引き交渉を成功させるためには、周辺の物件相場を把握することが重要です。

その物件の価格が周辺の相場と比べて高い場合、値引き交渉の余地があるかもしれません。不動産情報サイトや周辺物件のチラシなどを確認して、相場の把握に努めましょう。

先に住宅ローンの仮審査を進めておく

値引きに合意できたとしても、買主の住宅ローン審査が通らなければ、契約が白紙になることがあります。購入の意志と資金力を証明するためには、住宅ローンの審査を事前に進めておくことが重要です。

MEMO

住宅ローンには仮審査と本審査があり、仮審査はインターネットを通じて簡単に申請できます。

値引き交渉を始める前、または交渉と並行して仮審査を進めることで、売主に対して真剣に検討してもらえる可能性が高まります。

購入意思が固いことを伝える

一般的に、不動産は一度値下げをすると、その後の値上げは難しいため、「冷やかし」の検討者には値下げに応じないことが多いです。

値下げを依頼する際には、自分がその中古住宅を真剣に検討していること、値下げに応じてくれた場合には本気で購入する意志があることを伝えることが重要です。

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例えば、具体的に気に入っているポイントを示したり、他の物件も見た上でこの物件に決めたい理由を説明したりすることで、売主は値引き交渉をより真剣に考慮してくれる可能性があります

不動産会社と良好な関係を保つ

値引き交渉においては、不動産会社との良好な関係性を保つことも大切です。

注意

無理な値引きを強要して関係が悪化したり、連絡が途絶えて信頼を失ったりすると、不動産会社が売主に対して値引きをお願いすることが難しくなります。

「お客様だから」と高圧的な態度を取るのではなく、取引の仲介をしてもらう重要なパートナーとして、しっかりと関係性を築くことが大切です。

そもそもなぜ中古住宅は値引きができるのか

渡邊編集者渡邊編集者

言い値で買うしかない商品なんて世の中に山のようにありますよね。ではなぜ大きな買い物である中古住宅は値引きが可能なのでしょうか。

その理由を、中古住宅の売却という観点から解説します。

中古住宅を値引きできる理由
  • 売主が価格設定をするから
  • 売主も売れないと困る事情があるから
  • 不動産業者は売れ残りを避けたい
  • 最初から値引きを想定して上乗せしているから

売主が価格設定をするから

まず、中古住宅の場合、売り出し価格を決めるのは不動産会社ではなく売主です。さらに、中古マンションなどの中古住宅の売主は、不動産会社ではなく、一般の個人や法人であることがほとんどです。

MEMO

不動産会社は中古住宅の査定を行い、売主と買主を仲介する立場にありますが、最終的にいくらで売り出すかは売主が決定します。

そのため、売主が「値引きしてでも早く売りたい」や「値段にはこだわらない」といった意思を持っている場合、値引き交渉に応じてもらえる可能性があるのです。

売主にも売れないと困る事情があるから

一般の個人や法人が中古住宅を売却する背景には、値引きが可能な理由があります。家を手放す理由としては、転勤や進学、終活、ライフスタイルの変化などが挙げられます。

多くの場合、売主は「いつか売れたらいい」とのんびり構えているわけではなく、新年度や住み替えのタイミングに合わせてスケジュールを立てて売却を計画しています。

買い替えを予定している場合、買主が見つからないままでは二重ローンを抱えたり、高金利の住み替えローンを利用しなければならないため、値引きしてでも早く売却しようとする売主が多いのです。

小島解説員小島解説員

不動産業者は売れ残りを避けたい

中古住宅の中には、個人から業者が買い取った物件や、業者がリノベーションを施して再販している物件もあります。

業者は個人の売主ほどスケジュールに追われていないものの、販売活動が長期化すると管理費や広告宣伝費、人件費などがかかってしまいます。

渡邊編集者渡邊編集者

そのため、売れ残りの状態を避けるためにも、一定の値下げに応じてくれるケースが多いようです。

最初から値引きを想定して上乗せしているから

中古住宅は、値引き交渉が行われることが多いため、売主や不動産会社は初めから値引きを見越して価格を設定しているケースがあります。

不動産会社が査定金額を算出する際には、条件が類似している物件の過去の成約価格などを参考にします。しかし、不動産会社は同時に売値のアドバイスも行うのが一般的です。

その際、不動産会社は査定額に約5%を上乗せした金額を提示することが多いです。また、最初は売主も強気で価格設定を行うため、相場よりも約5%高い金額で売り出される傾向があります。

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中古住宅の値切り交渉はタイミングが命

渡邊編集者渡邊編集者

値引きに応じてもらいやすい物件の特徴は理解しましたが、値引き交渉のベストなタイミングなどはあるのでしょうか?

ええ、もちろん。1年の中で値切りやすい時期や、交渉するのにおすすめのタイミングなどを解説します。

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値引き交渉しやすいタイミング
  • 成功しやすいのは1月~3月
  • 値引き交渉は申込み時に行う

交渉のねらい目は1月~3月

不動産取引が最も活発になるのは、転勤や入学などの人の移動が多い1月から3月の時期です。この時期には「3月末までに売却を成立させたい」と考える売主が多く、値引き交渉にも応じてもらいやすくなる傾向があります。

注意

しかし、売却に急いでいない売主の場合、たとえ1月から3月の時期でも値引きに応じてもらえないこともあるため、注意が必要です。

値引き交渉は申込み時に行う

中古住宅の値引き交渉を行う最適なタイミングは、購入申し込みをする時です。

中古物件は一度値引きをすると、その後の価格変更が難しいため、売主は購入意志が確かな買主に対して値引きに応じることが多いです。

具体的には、購入意思が固まった際に記入する購入申込書の段階で交渉を行うのが効果的です。この申込書では「5,000万円で購入したい」といった具体的な希望金額を提示し、値引きの交渉を行います。

売主は値引きをすることで購入者が決まる可能性が高まるため、交渉に応じる可能性が高くなります。

購入申込書が提出された後では、値引き交渉は難しくなるため、申込書の段階での交渉が最終のチャンスと言えるでしょう。

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渡邊編集者渡邊編集者

購入申込書では補修が必要な箇所や取引条件の交渉も行うことができます。

中古住宅はどのくらい値切れる?すぐに使えるフレーズ集

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では、実際に売主に値引き交渉を行う際には、どのように進めると良いのでしょうか?

ではここからは、具体的に使えるフレーズをいくつかご紹介します。難しい専門的な話をするわけではないので、だれでも使えるフレーズです。交渉の場でぜひ実践してみてください。

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中古住宅の値引き交渉フレーズ集
  • 「ここ以上に気に入った物件は他にありません」
  • 「〇〇なところが気に入っています」
  • 「〇円までなら予算に収まるのですが」

「ここ以上に気に入った物件は他にありません」

不動産会社や売主が特に警戒するのは、冷やかしの客です。購入に対する真剣さがないまま値引きを求めたり、値引きが成立した後に他の物件に申し込んだりする人には、値引きに応じないことが多いです。

そのため、まずは本当にその中古住宅に魅力を感じ、購入の意思が固いということを伝えることが重要です。

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周辺の物件も検討した上で、その中古住宅に対して本気で気に入っていることを伝えることで、売主や不動産会社に対して真剣な姿勢をアピールできます。

「〇〇なところが気に入っています」

真剣にその中古住宅に惚れ込んでいることを伝えるためには、具体的な魅力や気に入っている点をしっかりと伝えることが大切です。

例えば、「この生活動線の使いやすさなら共働きでも本当に助かると思います」「リビングの広さと間取りが使いやすそうで理想的です」といった具体的な理由を述べると、相手の心に響くでしょう。

売主にとってその住宅は長年の思い出が詰まった大切な家です。そのため、自分がその家をどれだけ大切に思っているかを伝えることで、売主も「この人なら大切に使ってくれる」と感じて、値引き交渉が有利に進む可能性があります

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「〇円までなら予算内に収まるのですが」

値引きをお願いする際に、「どのくらい値引きしてもらえますか?」と漠然と聞いたり、相場とかけ離れた「200万円値引きしてください」といった要求をしたりすると、売主や不動産会社の心象を悪くする可能性があります。

重要なのは、「予算が〇円なので、あと〇円値引きしていただけると予算内に収まるのですが」と具体的な理由を述べて交渉することです。

注意

1割を超えるような大幅な値引きは難しい場合が多いので、現実的で妥当な範囲での値引き額を提示するよう心掛けましょう。

中古住宅の値引き交渉における注意点

ここまでで値引き交渉を成功させるためのポイントについてご説明しましたが、交渉を進める際には話し方や提案する値引き金額にも注意が必要です。

値引き交渉の失敗のせいで最悪の場合取引が流れてしまうこともあります。そうならないためにも値引き交渉時の注意点について解説します。

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強気な値引き交渉をしない

「少しでも安くしてほしい」という強引な値引き交渉は、売主や不動産会社との関係を悪化させる恐れがあります。

特に、相場から大きく外れた金額を要求したり、「値引きしないと買わない」といった上から目線の交渉をすると、非常識に捉えられる可能性があります。

MEMO

交渉では、あくまで適正な金額で、お願いする立場であるということを理解して臨みましょう。

売主に自分の都合を押し付けない

中古住宅を購入する際、予算には限りがあるのは理解できますが、予算の制約はあくまで買主の都合であり、売主に強要するものではありません。

たとえば、「水回りをリフォームしたいので予算を超えてしまう」「気に入っている物件と価格差があるが、この物件の方が好きだ」など、売主が受け入れやすい理由を示しながら交渉を進めることが大切です。

住宅ローン控除の対象になるか確認する

中古住宅を購入する際には、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)が適用される条件を満たしていると、一定の税制優遇が受けられます。主な適用条件は以下の通りです。

  • 住宅ローンの名義人がその住宅に居住していること
  • 特別控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  • 住宅の床面積が50㎡以上で、そのうち2分の1以上が居住用であること

参照:国税庁

「値引きをしてもらわないと予算を超えてしまう」とお考えの場合でも、住宅ローン控除を活用することで、住宅ローンの年末残高に応じた金額が所得税から差し引かれ、還付される可能性があります。

該当するかどうか、ぜひ確認してみましょう。

大切なのはどのくらい値切れるかより資産価値

中古住宅を検討する際に、どれくらい値切れるかを検討の決め手にするのは危険です。

中古住宅の価格には値引きを前提に上乗せされている場合があり、そのため値引きしても本来の資産価値よりも高くなることがあります。

中古住宅を購入する際には、資産価値をしっかり把握することが重要です。周辺の物件価格相場を確認し、中古住宅の価格がその資産価値に対して妥当であるかを見極めるようにしましょう。

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500万円の中古物件の値引きに成功した体験談・知恵袋

「中古住宅 どのくらい 値切れる」と検索すると、掲示板やブログに体験談が多く見つかります。

また、Yahoo!知恵袋では実際の体験談よりも、物件ごとの値引き額について質問しているケースが多く、具体的な実体験に基づく情報は少ない傾向があります。

以下の記事では、掲示板やブログに掲載された体験談をもとに、中古住宅購入時の値引きの過程や値下げ率に関する情報をまとめています。

渡邊編集者渡邊編集者

中古物件の購入を検討している方には、実際の値引き体験が参考になると思います。

まとめ

中古住宅では、通常1割程度までの値引きが可能ですが、全ての物件が値切れるわけではありません。値引きの可能性は、売主の状況や設定している価格、そして交渉の仕方によって異なります。

値引き交渉を成功させるためには、周辺物件の価格相場を調べて中古住宅の資産価値を把握した上で、購入申し込みのタイミングで交渉を行うことが重要です。

小島解説員小島解説員

売主や不動産会社との良好な関係を築くことも大切であり、強引な交渉は避けるようにしましょう。