これまで一口100万円からの金融商品を取り扱っていた、みんなで大家さん。2023年秋より、一口1万円から投資可能な「みんなで大家さんmini」の提供を開始しました。投資初心者の方でも始められやすい不動産投資ですが、果たして本当に儲かるのでしょうか。
一口1万円ならハードルは低く感じられますが、みんなで大家さんminiは儲かるのでしょうか…?
渡邊編集者
小島解説員
みんなで大家さんminiとは
まずはみんなで大家さんminiを運営する、都市綜研インベストファンド株式会社の概要を見てみましょう。
会社名(商号) | 都市綜研インベストファンド株式会社 |
本社住所 | 大阪府大阪市北区堂島1−1−5関電不動産梅田新道ビル12階 |
創立 | 1999年8月 |
代表 | 柳瀬健一 |
資本金 | 29億2330万9139円 |
公式サイト | みんなで大家さんmini公式 |
都市綜研インベストファンド株式会社は「不動産を活用した経済市況に左右されにくい資産運用サービスの提供」をビジョンに設立。不動産共同事業法の許可を受け、現在ではみんなで大家さんシリーズの専門会社として運営しています。
みんなで大家さんminiのサービス概要
みんなで大家さんminiは、不動産クラウドファンディングのプラットホームです。営業者(みんなで大家さんmini)が募集するファンドへ出資することで、出資割合に応じた利益の一部を分配金として受け取れるシステムとなっています。
サービス開始の背景として、平均寿命が伸びたことや、物価が高騰していることにより、一人あたりに必要な生涯収入も増えていることが挙げられます。早い段階から将来を見据え、積極的に資産運用ができるようみんなで大家さんminiの提供が始まりました。
渡邊編集者
小島解説員
みんなで大家さん本家の違いとは
従来の不動産投資であるみんなで大家さんと違い、miniは最低投資額が1万円から、かつオンライン契約による電子取引を導入していることから、申込みから投資、運用まですべてウェブで完結できるのが特徴です。
みんなで大家さん本家の実績
みんなで大家さんminiはサービス開始から間もないため実績がありません。そこで注目したいのが、みんなで大家さん本家の実績です。
まず、みんなで大家さんはサービス開始以来一度も元本割れを起こさず、出資者への分配金も安定していることがわかっています。分配については、みんなで大家さんの出資者が投稿しているブログでも、公式ホームページで公開している決算公告でも確認できます。
小島解説員
一方、運営会社の実績や規模に関わらず、不動産投資にはリスクがつきものです。本家の実績だけではなく、不動産投資リスクを理解した上で判断するのが賢明と言えるでしょう。
みんなで大家さんminiは本当に儲かる?評判・口コミ
ではここから、みんなで大家さん本家やminiに対する評判や口コミを紹介しながら、投資で儲かるのか、また安定した資産運用が本当に実現できるのかを検証していきましょう。
- 良い口コミ①|本家の分配金はきちんと振り込まれている
- 良い口コミ②|募集物件の目標金額が100%達成
- 良い口コミ③|長期投資も視野に入れてスタート
- 悪い口コミ①|サービスが始まっていないのに口コミがあって怪しい
- 悪い口コミ②|「オーナーになれる」という触れ込みが勘違いされるのでは?
- 悪い口コミ③|株を買ったほうが良いのでは?
良い口コミ①|本家の分配金はきちんと振り込まれている
みんなで大家さんminiとしての実績はないものの、本家の実績はminiの信頼につながるものと予想されます。ただし、あくまでも現時点のでの話なので気を付けましょう。また、公式で決算公告を公開している点においても判断目安となるでしょう。
良い口コミ②|募集物件の目標金額が100%達成
この口コミが投稿されたタイミングでは、サービス開始から伸びが悪く不安を抱く出資者もいたようです。
しかし、結果的に募集締切を迎えるよりも前に目標金額100%を達成しています。
良い口コミ③|長期投資も視野に入れてスタート
投稿者のプロフィール欄には「投資初心者」とあります。やはり、初期投資が最小限で抑えられる点で、みんなで大家さんminiはハードルが低い印象です。一方、投資額が少ない分中長期的な運用を前提としています。長い目で投資できる余裕も必要です。
悪い口コミ①|サービスが始まっていないのに口コミがあって怪しい
ポンジスキームを疑う声もありましたが、この口コミを見る限りみんなで大家さんminiではなく本家の口コミのようにも見受けられます。たしかに、本家に対するポンジスキーム疑惑を呟く口コミもたまに見られますが、あくまで疑惑であり、ポンジスキームの事実は確認できませんでした。
悪い口コミ②|「オーナーになれる」という触れ込みが勘違いされるのでは?
不動産投資の中でも、出資者自身が物件を購入しオーナーになる方法はあります。しかし、みんなで不動産miniは口コミ通り匿名組合型の不動産クラウドファンディングです。その名の通り、出資した“みんなで”オーナーになると考えるのがベターでしょう。
悪い口コミ③|株を買ったほうが良いのでは?
みんなで大家さんminiの想定利回りは3%と、正直高水準とは言えません。短期でハイリターンを望むなら、コツコツ投資する不動産投資よりも株で資産運用するスタイルが良いでしょう。投資に限らず、資産運用を始める際は目的を見失わないようにすることが大切です。
みんなで大家さんminiの投資方法とは?
みんなで大家さんminiは、個人で投資を目的とした不動産を購入するのではなく、小口化された不動産に投資するスタイルです。第1号である宿泊施設のほか、オフィスビルやマンション、商業施設など、一個人でも規模の大きい不動産に複数投資することもできます。
不動産を購入するスタイルと違い、不動産の管理は営業者であるみんなで大家さんminiが行うため、特別な知識がなくても預金感覚で資産運用できるのが特徴です。
渡邊編集者
小島解説員
不動産クラウドファンディングとは
引用:みんなで大家さん公式
不動産クラウドファンディングは、営業者が主体となって複数の投資家から資金を集め、不動産事業の利益を投資家へ再び分配する仕組みの投資です。不動産特定共同事業法の電子取引の認可を受けた事業者だけができる資金調達であり、不動産の運営や売却によって得られる利益を分配します。
また、不動産クラウドファンディングには元本割れのリスクを軽減する「優先劣後システム」という仕組みがあります(後述)。
みんなで大家さんminiの投資の流れ
みんなで大家さんminiはスマホひとつで投資を始める手続きや投資申し込み、契約ができます。
まずは会員登録をして投資したいファンド(不動産)を選択、ファンドの概要やリスクを確認した上で申し込みをします。入金し、ファンド募集期間終了後に運用開始という流れです。運用状況に応じた分配金や、満期を迎えたファンドの返還金は出金先口座に振り込まれます。
渡邊編集者
小島解説員
みんなで大家さんminiのメリット・デメリット
ここで、あらためてみんなで大家さんminiを始めるメリットやデメリットを整理してみましょう。
メリット①|1万円からの少額投資
みんなで大家さん本家は一口100万円と高額ですが、miniは一口1万円です。投資初心者でも気軽に始められるのは大きなメリットと言えるでしょう。加えて、違う不動産に投資したい人には分散投資も可能です。
メリット②|投資のリスクを低減するシステム
みんなで大家さんminiは不動産クラウドファンディングの「優先劣後システム」が採用されています。投資家が優先出資者、みんなで大家さんmini側が劣後出資者となるため、不動産評価額が減少しても元本割れリスクを減らすことが可能です。また、評価額の減少率が20%以内なら劣後出資者の元本のみが減るだけなので、投資家側の元本には影響されません。
メリット③|途中解約ができる
不動産クラウドファンディングは解約できないものも多い中、みんなで大家さんminiはいつでも途中解約が可能です。急にお金が必要になった際も、解約すればお金が戻ってくるのは嬉しいポイントと言えます。
メリット④|オンライン上で契約から出資までできる
不動産クラウドファンディングの特性上、手続きから投資まですべてオンライン上で完結します。難しい手続きや作業は必要ないため、投資初心者の人にも敷居が低く感じられるでしょう。
メリット⑤|価格変動のリスクが少ない
みんなで不動産miniは予定利回り型の不動産投資なので、REIT(不動産投資信託)や株式のように価格変動することはありません。運用期間が終了すれば予定通りの分配金が手に入るため、日々価格をチェックすることなく安心して投資することができます。
メリット⑥|みんなで大家さん本家の実績
みんなで大家さん本家はサービス開始以後一度も元本割れせず、投資した人すべてが利益を得ています。不動産クラウドファンディングのなかでは後発的なサービスですが、本家の実績はメリットにもなるでしょう。
デメリット①|みんなで大家さんminiの実績が少ない
みんなで大家さんminiは、2023年11月現在で第1号ファンドの取り扱いとなっており、実績そのものが少ないです。ただ、サービス開始直後という点や募集ファンドが締切期日よりも前に目標達成している点を踏まえれば、好調なスタートと言えます。
デメリット②|運営会社が非上場企業である
運営会社である都市綜研インベストファンドは非上場企業です。上場企業が運営している不動産クラウドファンディングに比べると、企業としての信頼度は劣るでしょう。
一方、運営会社は決算公告を毎年提出・公開しているので企業としての運営情報は常にチェックすることができ、2023年11月現在のところ黒字です。実績で見るか上場企業かどうかで見るかは、個人の判断に委ねられるでしょう。
デメリット③|みんなで大家さん本家に営業停止の過去がある
実は、みんなで大家さん本家には債務超過で営業停止になった過去があります。債務超過は会計処理の相違によるものですが、当時は解約を希望する人が殺到し、一時的に返金が遅れた事実もあります。結果的に返金は完了し、営業停止命令以降は不動産特定共同事業法に則った会計処理を実行しているため、配当が欠かされたことはありません。
渡邊編集者
小島解説員
まとめ
みんなで大家さんminiの評判やサービス概要についてまとめましたが、2023年11月時点でサービス開始直後ということもあり、実績が少ないのは事実です。しかし、本家では一度も元本割れリスクがない実績があり、優先劣後システムにより出資者が損しにくい仕組みになっているのは大きなメリットと言えます。メリットやデメリット、本家を含む実績を十分に踏まえた上で、みんなで大家さんminiの利用を検討してみてはいかがでしょうか。