不動産屋が一番嫌がること13選を解説!横のつながりがあるから嫌われる言動には注意!


この記事を書いた人
小島 優一
宅地建物取引士

宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士。生命保険会社にてリテール業務に従事した後、2014年に不動産仲介会社であるグランドネクスト株式会社を設立。 2021年より幻冬舎ゴールドオンラインにて不動産を通じて財産を守る、増やす、残す記事を連載している。 >> 詳細はこちらから

不動産屋との取引を進める中で、あなたが「嫌われる客」になってしまうことがあるかもしれません。担当者にとって、約束を守らない、突然条件を変更する、そして協調性のない態度を取るお客様は、非常に敬遠されがちです。こうした行動が続くと、物件探しが進まなくなり、結果的に理想の住まいを手に入れるチャンスを逃してしまうことになります。この記事では、不動産屋が最も嫌がる行動13選を紹介し、その背後にある理由と避けるべきポイントを明確に解説します。スムーズな取引を進めるために、どのような心構えや行動が大切なのかを知り、理想の物件に出会えるようにしましょう。

家探しは人生の大きなイベントです。不動産屋とのコミュニケーションを円滑にすることで、理想の物件と巡り合う確率をぐっと高めることができます。

小島解説員小島解説員

山口編集者山口編集者

ぜひこの記事を参考に、不動産取引を成功に導くヒントを手に入れてください!

不動産屋が一番嫌がること13選

不動産取引は大きな決断です。そこで、少しでもスムーズに取引を進めるためには、不動産屋さんとの関係がとても重要です。

ここでは、不動産屋さんが特に嫌がることを紹介します。

不動産屋から嫌われる客の行動をピックアップしました。これらを避けることで、信頼を築き、より良い取引を実現させましょう。

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1. 自分に関する情報を明かさない

最初に不動産屋さんと面談したときに、「お仕事は何をされているんですか?」と尋ねられた場合、「特にお話ししたくないですね」などと答えると、担当者はかなり不安になります。

というのも、収入や職業に関する情報は、物件選びやローン審査を行う上で非常に重要だからです。

例えば、「収入が安定していないと、高額なローンを組むのが難しい」ということがあります。

この時点で情報を出さないと、担当者は「どれだけ信頼できるか分からない」と感じ、慎重に対応することになります。

結果的に、物件選びがスムーズに進まない可能性もあります。 

 また、特に現金での取引を希望する場合、マネーロンダリングなどを疑われる可能性があるため、誠実に情報を開示することが重要です。

2.物件を決める前から仲介手数料の値引き交渉する

「この物件を気に入っているんですが、契約前に仲介手数料を少し安くできませんか?」という交渉があると、不動産屋は内心で「まだ何も決まっていない段階で値引きをお願いされるのはちょっと…」と思います。

仲介手数料は、不動産会社にとって収益の一部であり、値引き交渉をされると、担当者は「このお客様は交渉のスタートから負担をかけてくる」と感じてしまいます。

交渉を行うタイミングや理由が不明確だと、不動産屋から敬遠される可能性があります。

値引き交渉を行うことはできますが、買う意志がまだ不明確な段階での仲介手数料の値引き交渉は避けた方が好印象を残せるでしょう。

3. 担当者を見下す態度を取る

物件についての説明を求めた際に「それくらいわかるよ」といった冷たい態度を取ると、担当者は不快感を覚えます。

例えば、担当者が「こちらの物件は…」と説明を始めた途端、「それは知ってるから、早く案内して」と遮るような言葉を投げかけると、担当者は「話を聞いてもらえない」と感じ、モチベーションが下がることがあります。

また、「手数料を払っているのだから、当然のサービスでしょ」といったように、担当者を軽視する態度も良い結果を生みません。

不動産取引はお互いの信頼関係が重要です。そのため、担当者が「この人には全力でサポートしよう」と思えるような、円滑なコミュニケーションを心がけることが大切です。

謙りすぎる必要はありませんが、相手を尊重する姿勢や、基本的な礼儀を守ることで、より良いサービスを受けられる可能性が高まります。

4.物件の条件があいまい過ぎる

「住みたいエリアは横浜周辺で、広さはまあ、それなりに広ければいいかな」と言った場合、不動産会社は、「具体的にどれくらいの広さが必要なのか、どんな設備があれば満足するのか、どの程度の価格帯を希望しているのかが全く見えない」と感じます。

たとえば、横浜周辺で「広さがあればいい」と言っても、3LDKのマンションを希望するのか、戸建てを希望するのかによって大きく変わります。

また、予算に関しても「それなりの価格」と言われても、価格帯によって提案する物件が大きく変わるため、どこに絞るべきか判断が難しくなります。

このように、条件があいまいだと、担当者は無駄に時間を使うことになり、効率的に進めるためには、具体的なニーズを最初に伝えることが重要です。

5.提案やアドバイスに対して全く反応を示さない

「この物件はどうですか?」と提案したところ、顧客が「うーん、ちょっと違うかな…」と曖昧に答えるだけで、特に反応がない場合、不動産会社側は「では、どういった点が合わなかったのか、どういう物件を求めているのか全く見当がつかない」と感じます。

このような反応だと、提案している物件が間違っているのか、顧客がどの点を重要視しているのかが全く分からず、次にどんな物件を提案するべきか悩んでしまいます。

「もう少し広い方がいい」「立地が気に入らない」「設備にこだわりたい」など、何かしらのフィードバックをもらうことで、担当者はより精度の高い物件を提案できるようになります。

反応がないままだと、不動産会社は顧客が本当に物件選びに本気で取り組んでいるのか疑問に思い、提案を続けるモチベーションが下がることもあります。

6.内見や面談の約束をドタキャンする

内見や面談の約束を守らないでドタキャンするのは、不動産屋にとって大きな迷惑です。

担当者はスケジュールを調整し、他のお客様との調整も行っているため、キャンセルが頻繁だと信頼関係が築けません。

急な予定変更があれば、必ず事前に連絡を入れるよう心掛けましょう。

7.連絡を無視したり取れない状態になる

不動産取引では、担当者とのスムーズな連絡が非常に重要です。

それにもかかわらず、担当者からの連絡を無視したり、長期間応答がない状態を続けると、取引が遅れるだけでなく、信頼関係にも悪影響を与えます。

たとえば、重要な確認事項や物件の状況についての連絡がつかない場合、担当者は「このお客様は真剣に取引を考えていないのでは」と感じることがあります。

また、「忙しいから後で返信しよう」と思っているうちにタイミングを逃してしまうと、人気の物件が他の方に取られてしまう可能性も。

担当者も他の案件を抱えているため、連絡が取れない顧客に対しては優先度を下げざるを得なくなることがあります。

連絡のレスポンスを早めるだけでも、担当者からの信頼を得やすくなり、物件選びや交渉がスムーズに進む可能性が高まります。

取引の成功には、お互いの時間を尊重した適切なコミュニケーションが不可欠です。

8.ローンの組み立てについてはスマホで自分で確認できることを過信する

「ローンの詳細は、スマホで調べましたから問題ありません」と顧客が言った場合、不動産会社側は「確かにインターネットで情報を集めることができますが、ローンの内容や適用される金利、返済プランについては専門的な知識が必要です

自己判断に頼り過ぎるのはリスクが高い」と感じます。例えば、スマホで調べた情報では「金利が安いから、今はこれで十分」と思っていたとしても、実際には契約時に隠れたコストが発生したり、予想以上に返済負担が大きくなることもあります。

担当者はローンの適正な組み立てをサポートする立場として、しっかりとしたアドバイスを提供したいと考えており、自己判断で進めてしまうことに懸念を抱きます。

ローンに関する専門的なアドバイスを受けることで、長期的に安心できる返済計画を立てることができ、結果的に顧客も損をしません。

9.手付金なしで契約を結びたいと主張する

「手付金は払わなくても契約できませんか?」と顧客が言うと、不動産会社側は「手付金は契約の意志表示であり、その支払いがないと契約が不成立となる場合もあるので、非常に重要」と感じます。

手付金は、顧客が契約に対して本気であることを示すものです。

もしも「手付金を払いたくない」と言われると、不動産会社は「この顧客は本当に物件を購入する意志があるのか疑問だ」と思い、契約に対して慎重にならざるを得ません。

さらに、手付金を支払わないと、売主側にとってもリスクが大きく、契約が成立しない可能性が高いため、スムーズに契約を進めるためには、手付金をきちんと払うことが大切です。

無理に手付金を省略しようとするのは、取引の信頼性に疑問を投げかけることになります。

10.必要な書類を期限内に提出しない

契約に必要な書類を「後で送ります」と言って、期限を過ぎても提出しない場合、不動産会社側は「この顧客は契約に対して本気で取り組んでいるのか?」と不安になります。

例えば、「住宅ローンの事前審査に必要な書類、今週中に提出してください」と依頼したにもかかわらず、期限を過ぎても書類が届かないと、担当者は「何度も連絡しても書類を送らないとなると、契約に対する意識が低いのでは?」と感じます。

これは、他の顧客との優先順位にも影響しますし、契約が進まないと、担当者が次の手続きに進むことができません。

特に、書類の提出が遅れると、契約のタイミングがずれ込み、ローンの審査や物件の引き渡し日程にも影響を与えることがあります。

早めに必要書類を準備して提出することで、スムーズに進めることができるため、不動産会社も安心して契約を進められます。

11.手続きが進んでから急に条件を変更する

例えば、「ローン審査が進んでいるけど、やっぱり別のローンに変更したい」と後になって言われると、不動産屋は「最初に提示された条件を守ってくれた方がやりやすいのに」と感じます。

手続きが進んでいる段階での変更要求は、「急に手間が増えた」と感じ、気持ち的にも負担が大きくなります。

12.突然キャンセルする

「やっぱり購入をキャンセルします」と言われると、不動産屋は「やっとここまで進んだのに、すべてが無駄になった」と感じます。

キャンセルを突然言われると、担当者は「このお客様とは時間をかけても契約に結びつかないかもしれない」と思い、今後の取引に対する不安を感じることが多いです。

13.本気で決める気があるのか分からない

「この物件、気になるけど、どうしようかな…」と決断を先延ばしにしていると、不動産会社側は「本当にこの人は決断する気があるのか?」と感じます。

物件を何度も見学し、「良さそうだけど、どうしようかな」と悩み続ける顧客に対しては、不動産会社も次のステップに進むのが難しくなります。

「もう少し検討したい」という言葉を何度も聞くと、担当者は「本当に購入するつもりがあるのか」と疑問に感じ、他の顧客との優先順位がどうしても変わってきます。

本気で購入を考えているのであれば、ある程度の決断を示すことが大切です。

「この物件は自分に合っている」と感じたのであれば、前向きに進める意思を示すことで、不動産会社との信頼関係が深まります。

決断のタイミングを遅らせることは、最終的に自分の選択肢を狭める結果にもなりかねません。

不動産屋が本気で嫌がることはどれ?

「不動産屋が嫌がる行動」として挙げられるものの中で、どれが最も嫌われるかは一概には言えません。

業者や担当者によって価値観や受け止め方は異なります。

ただ、どの項目も共通しているのは「信頼を損ねる行動」が根本にあるということです。

たとえば、連絡を無視したり約束を守らなかったりする行為は、相手の時間や労力を軽視するものと捉えられます。

信頼を欠く行動を繰り返すと、担当者からの提案が減るだけでなく、物件の選択肢も狭まることになります。

場合によっては、取引自体を断られるケースもあり、これでは理想の物件探しが難しくなるでしょう。

お互いに気持ちよく取引を進めるには、基本的な礼儀を守ることが重要です。

業者側も人間であり、良い対応をされるほど親身になってくれる傾向があります。

一方で、担当者に問題を感じた場合や合わないと感じた際は、遠慮なく変更を申し出ることや、他の不動産屋を検討することも視野に入れましょう。

最終的に、成功する取引の鍵は、双方の信頼関係と円滑なコミュニケーションにかかっています。

また、例えばグランドネクストのような不動産会社では、経験豊富なスタッフが一人ひとりの要望に親身に対応してくれます。

仲介手数料が最大無料となる仕組みがあるため、余計な値引き交渉で不動産屋との信頼関係を壊すリスクもなく、安心して取引を進められる環境が整っています。

こうした会社を選ぶことも、スムーズな取引の一助となるでしょう。

不動産屋には横のつながりがあるから無遠慮な対応はNG!

不動産業界は、同じ地域内や関連業者同士で横のつながりが非常に強い業界です。

たとえば、同じエリアで競合する不動産会社であっても、物件情報を共有することが一般的です。

そのため、一社で悪い評判が立つと、他社でもその情報が共有される可能性があります。

特に、不誠実な対応やマナー違反が目立つと「対応が難しいお客様」と認識され、結果的に希望の物件探しが難航することも。

不動産会社を利用する際には、横のつながりを意識して、相手に信頼されるような言動を心掛けることが大切です。

無遠慮な言動や過度な要求は避け、誠実な対応を心がけましょう。

不動産屋でスムーズに取引をするためのポイント

物件探しを成功させるためには、不動産屋との円滑なコミュニケーションと適切な行動が重要です。

以下のポイントを心がけることで、信頼関係を築きながらスムーズな取引を進めることができます。

小島解説員小島解説員

丁寧な対応で信頼を築くための基本マナー

相手への敬意を表す丁寧な言葉遣いや態度は、不動産取引において欠かせません。

挨拶や感謝の一言を添えることで、担当者からの信頼を得やすくなります。

第一印象を良くするための身だしなみの工夫

清潔感のある服装や身だしなみは、相手に安心感を与える重要な要素です。

カジュアルすぎる格好は避け、適度にフォーマルな印象を心がけましょう。

希望条件を明確に伝える

物件選びの希望条件を具体的に伝えることで、担当者はより適した提案ができるようになります。

「エリア」「予算」「間取り」など、優先順位を明確にしておきましょう。

事前に資金計画を立てる

取引をスムーズに進めるには、購入や賃貸にかかる予算をあらかじめ計画しておくことが大切です。

ローンの利用を検討している場合は、銀行で事前審査を受けておくとよいでしょう。

必要書類の準備で手続きを円滑に進める方法

住民票や収入証明書など、契約に必要な書類を事前に用意しておくと、手続きがスムーズに進みます。

書類の不備があると契約に遅れが出るため、しっかり確認しましょう。

約束と連絡対応で築く信頼関係

約束や期限を守り、迅速な連絡対応を心がけることは、不動産屋との信頼関係を築き、スムーズな取引を進めるうえで重要です。

内見や面談のスケジュール、提出書類の締切を守ることはもちろん、遅れる場合には事前に連絡を入れる配慮が求められます。

また、担当者からの連絡には早めに返信することで、特に競争が激しい人気物件でも迅速な対応が可能になります。

適切なコミュニケーションを心がける

質問や要望を伝える際は簡潔かつ明確に伝えましょう。

感情的なやり取りを避け、冷静で建設的なコミュニケーションを意識することが重要です。

幅広い選択肢を得るための上手なリクエスト方法

他社が掲載している物件についても確認したい場合は、遠慮せず担当者に相談しましょう。

ただし、あまりに強引な依頼は避け、柔軟な姿勢でリクエストを伝えることがポイントです。

物件選びを効率化するための事前準備

物件を探す際は、理想の条件や優先順位をリストアップしておくと効率的です。

事前準備をしっかり行うことで、無駄な時間を省き、スムーズな取引が期待できます。

以上のポイントを押さえて行動すれば、不動産屋との信頼関係を深めながら、理想の物件を見つける道が開けるでしょう。

まとめ

不動産屋との取引をスムーズに進めるには、信頼関係を築くことが何より重要です。不動産屋が嫌がる行動を避けるだけでなく、丁寧な対応や誠実な姿勢を心がけることで、担当者からのサポートを最大限に引き出すことができます。

また、不動産屋同士には横のつながりがあるため、無遠慮な対応や失礼な言動は避けるよう注意しましょう。

理想の物件を見つけるには、事前準備やスムーズなコミュニケーションが不可欠です。

希望条件を明確にし、必要書類や資金計画を整えておくことで、取引が円滑に進むだけでなく、満足のいく結果を得やすくなります。

最終的には、不動産屋との協力関係を築き、互いに信頼し合うことが理想の物件探しへの近道となるでしょう。