- 中古マンションの購入は築20~25年がおすすめ!
- 中古マンションの築年数の限界や寿命を解説
- 後悔しない中古マンションの選び方
中古マンションを購入する際、「築何年の物件が狙い目なのか」「いつまで住めるのか」といった疑問や不安を抱えている人は多いでしょう。築年数によって資産価値やメンテナンス費用が大きく変わるため、購入後に後悔しないためには、築年数の限界や特徴を正しく把握することが必要です。本記事では、中古マンション購入の平均築年数や築年数ごとのメリット・デメリットを解説しながら、築20~25年頃の物件がなぜ買い時なのかを具体的に説明します。さらに、耐震基準やメンテナンスの重要性、住宅ローンの注意点についても詳しくご紹介します。
山口編集者
中古マンション購入の平均築年数は?
2023年にレインズが発表したデータによると、中古マンションの成約物件の平均築年数は約23.8年でした。
この数字は、築20~25年の物件が市場で人気を集めていることを反映しています。
また、近年のデータを振り返ると、中古マンションの成約物件の平均築年数が徐々に上昇していることもわかります。
例えば、2013年時点では平均築年数が19年程度だったのに対し、その後はリノベーションやリフォームの普及に伴い、築年数の古い物件が選ばれるケースが増えました。
これには、物件そのものの資産価値だけでなく、購入後に住環境をカスタマイズしやすいリノベーション文化の浸透が影響していると考えられます。
さらに、築年数が古い物件でも修繕やメンテナンスが適切に行われていれば、長く快適に住むことができるという考え方が広がり、築20年以上の物件を選ぶ購入者が増えています。
このようなトレンドは、購入者が中古マンションの築年数に対して柔軟な見方をするようになったことを示していると言えるでしょう。
この平均築年数の変化は、中古マンションの購入を検討する際に参考にすべきポイントの一つです。
中古マンションの資産価値は築年数に比例する

中古マンションを購入する際、築年数はその資産価値に大きな影響を与える要素です。
築年数が少ない物件ほど、高い価格で取引される傾向にあります。
例えば、築5年以内のマンションは成約価格が7,000万円台に達することが多いですが、年数が経過するごとに価格は下がっていきます。
築10年から20年の物件は、まだ比較的安定しており、5,000万円台で取引されることが一般的です。
しかし、築30年を超えると価格は急激に下落し、2,000万円台になることもあります。この価格の落ち込みは、物件が老朽化し、修繕やメンテナンスの必要性が高まることが一因です。
特に築20年を超えると、老朽化が顕著に現れ、修繕が行き届いていない物件は市場での価値が低くなります。
さらに、築年数が進むにつれて資産価値の低下が顕著となり、再売却が難しくなる場合もあります。
築30年以上の物件は、購入者の需要が減少するため、売却までに時間がかかることが多く、場合によっては大幅な値下げが必要になることもあります。
特に管理状況が悪い物件では、買い手がつかないリスクも高まります。
築年数が25年を超えると、価格の下落ペースがやや鈍化しますが、それでも築年数の進行に伴って資産価値が減少するのは避けられません。
物件購入時には、築年数だけでなく、その管理状況や修繕履歴もしっかりと確認することが重要です。
中古マンションを買うなら築何年?
中古マンションを購入する際、築年数は資産価値や将来の維持費に大きな影響を与えるため、慎重に選ぶべきポイントの一つです。
特に築年数がどの程度で買い時となるのかを把握することは、後悔しない物件選びに繋がります。
山口編集者
中古マンションの買い時は築20~25年頃がおすすめ
中古マンションを購入するなら、築20~25年頃の物件が特におすすめです。
この時期、物件の価格は築年数と共に下落しているものの、まだ十分に住むことができる状態であることが多く、価格と品質のバランスが取れています。
また、築25年を過ぎると価格の下落が鈍化するため、購入のタイミングとして理想的です。
この頃に購入すれば、資産価値が大きく暴落する前にお得に手に入れることが可能です。
資産価値が暴落する手前だから
築25年を超えると、物件の資産価値は急激に下落することが一般的です。
特に築30年を超えると、設備の老朽化や共用部分の劣化が目立ち、売却時の価格は大きく下がります。
市場でも「築30年」を超えた物件は売却が難しくなる傾向が強く、特に修繕費がかかる可能性が高いことから、購入時に大きなリスクを伴います。
しかし、築25年頃の物件は、まだ一定の価値があり、さらに将来的な下落を避けるための修繕やリフォームを行えば、さらに長く使用できる可能性が高いです。
このタイミングで購入すると、資産価値が暴落する手前で、相対的に安価で購入できるため、長期的な視点で見るとお得な投資となります。
築25年以上はメンテナンス費用がかかることも
築25年以上の物件に関しては、老朽化が進んでおり、特に設備や外壁、給排水設備、電気系統などの老朽化が目立ち始めることがあります。
マンションは共有部分が多いため、修繕計画や大規模修繕が行われていない物件では、個々の管理費や修繕積立金が高額になり、突然の大規模修繕費用が発生するリスクもあり後悔するポイントにもなります。
また、築年数が進んでくると、建物の耐久性や設備の寿命が近づくため、メンテナンスやリフォームが必要不可欠となります。
特に外壁や屋根、配管などの大規模な修繕が必要になった場合、その費用は非常に高額になり、場合によっては数百万円以上の出費が発生することもあります。
したがって、築年数が25年以上の物件を購入する場合は、購入後の修繕計画をしっかりと把握しておくことが大切です。
購入時にその物件の修繕履歴や今後の計画を確認し、修繕積立金が適正かどうかを見極めることが、将来の負担を減らすためには不可欠です。
中古マンションの築年数ごとのメリット・デメリット
中古マンションを購入する際、築年数は重要な要素となります。
築年数によって、価格や建物の状態、ライフスタイルに与える影響が大きく異なります。
本章では、築年数別に中古マンションのメリット・デメリットを見ていきます。
各築年数ごとの特徴を理解することで、より自分に合った物件選びができるようになります。
築10年以内のマンションの特徴
築10年以内の中古マンションは、まだ新築に近い状態を保っていることが多く、外観や設備において大きな劣化が見られないのが特徴です。
新築の物件に比べて、価格が抑えられているため、同じ条件の新築マンションと比較してお得に購入することができます。
特に、新築マンションの価格には「新築プレミアム」と呼ばれる上乗せがあるため、購入後に売却する際、価格が下がるリスクがあるのに対し、築10年以内の物件ではそのリスクを避けることができます。
また、築10年以内のマンションは、一般的に管理体制がしっかりしており、設備の修繕やメンテナンスが行き届いていることが多いため、住み始めてからも安心です。
さらに、修繕積立金が築年数の古いマンションに比べて比較的安価であることも、長期的に見て経済的な負担を軽減してくれるポイントです。
こうした理由から、築10年以内の中古マンションは、コストパフォーマンスを重視する購入者にとって非常に魅力的な選択肢となります。
一方で築10年以内の中古マンションにはデメリットも存在します。
まず、築年数が少ないため、購入価格が比較的高めに設定されていることがあります。
新築に比べると価格が抑えられているものの、他の築年数がもっと古い物件に比べると依然として高価な場合もあります。
築20年のマンションの特徴
築20年のマンションは、一定の年数を経過しているため、特有のメリットとデメリットがあります。
まず、最大の利点は価格が新築マンションに比べてリーズナブルなことです。
築20年のマンションは、購入費用が新築の約5割〜6割程度に抑えられることが多く、予算に制約がある方やリノベーションを視野に入れている方にとっては、魅力的な選択肢となります。
この価格帯では、希望するエリアや駅近物件を見つけやすくなることも大きな利点です。
さらに、築20年のマンションは、1981年の新耐震基準を満たしているため、地震に対する耐性が高く、安全面での安心感があります。
旧耐震基準の物件と比較して、震度7に耐えられる強度を備えており、長期的に住み続ける上で心強い選択と言えるでしょう。
一方、築20年のマンションにはデメリットもあります。
その一つが、修繕費用が予想以上に高くつくことです。
築20年のマンションは、最初の大規模修繕を迎える時期に差し掛かっており、その際には修繕積立金が不足している場合もあります。
修繕費用が足りない場合、管理組合は修繕積立金を引き上げることになり、その結果、購入後すぐに月々の費用が増加することがあります。
特に、住宅ローンを組んでいる場合、月々の負担が増えることが経済的に大きな圧迫となり、返済が困難になる恐れもあります。
そのため、購入前に修繕積立金の状況や長期修繕計画を確認することが重要です。
また、築20年を過ぎると、設備や内装が老朽化している場合もあるため、リフォームやリノベーションを検討しなければならないことがあります。
築30年のマンションの特徴
築30年のマンションのメリットには、価格の安さ、資産価値の安定性、立地の良さ、耐震基準の確保、大規模修繕の実施が挙げられます。
価格は新築マンションと比較して安く、予算に制約がある方には手が届きやすい選択肢となります。
また、購入後の値崩れが少なく、将来的に売却する際の資産価値が安定しているため、安心して長期間住むことができます。
多くは駅近や交通便が良いエリアに立地しているため、便利な場所に住むことが可能です。
築30年のマンションは新耐震基準に基づいて建てられており、耐震性が確保されているため地震への不安も軽減されます。
さらに、大規模修繕が数回行われている場合が多く、建物の状態が良好なことも魅力です。
デメリットとしては、設備や配管の劣化が挙げられます。
30年が経過すると、配管や設備の老朽化が進んでいる可能性があり、特に給排水管などは寿命を迎えることが多いため、修繕履歴の確認が必要です。
修繕積立金が不足している場合、将来的に追加費用が発生するリスクがあります。
修繕積立金が安く設定されている場合や、積立額が不足している場合は、住人が追加負担することがあり注意が必要です。
さらに、建て替えが必要になる場合があり、その際の費用負担が発生することもあります。
築40年以上のマンションで注意したいポイント
築40年以上経過したマンションは、1981年以前に建設された「旧耐震基準」に基づいて設計されているため、耐震性に関して特別な注意が必要です。
特に、大地震が発生した際の安全性に関して不安が残ります。
耐震基準の違いや、経年劣化による構造の弱体化などが影響し、購入前に十分な情報収集が重要です。
ここでは、築40年以上のマンションを購入する際に注意すべきポイントを解説します。
山口編集者
旧耐震性で震災時に危険
築40年以上のマンションは、1981年以前に建てられた「旧耐震基準」で建設されているため、耐震性に不安があります。
旧耐震基準では、震度5強程度の揺れには耐えられる設計となっていましたが、震度6~7の大地震には耐えられない可能性が高いです。
特に、経年劣化が進んでいる場合、構造部分が弱くなり、震災時に倒壊や大きな損傷のリスクが高まります。
そのため、築40年以上のマンションを購入する際は、耐震性が十分でない可能性があることを十分に理解し、特に震災時の安全性について考慮することが重要です。
新耐震基準と旧耐震基準の違い
新耐震基準は1981年に改定され、震度6~7の大地震にも耐えられる設計が求められています。
この基準では、建物全体のバランスや部材の配置、強度などが詳細に計算され、より高い耐震性が確保されています。
一方、旧耐震基準は、震度5強程度の揺れを想定して設計されており、地震に対する認識や技術が当時のものだったため、大規模な地震には不十分です。
築40年以上のマンションは旧耐震基準で建設されているため、現行の基準に比べて耐震性が低く、特に大規模地震に対するリスクが高いことを考慮する必要があります。
修繕積立金が高い可能性
築40年以上のマンションでは、修繕積立金が高くなる可能性があります。
これらのマンションは、建物の老朽化に伴い、設備や外壁、屋根などの修繕や改修工事が必要になるため、修繕積立金が増額されることが一般的です。
特に、大規模な修繕工事が必要となる場合、その負担が購入者に大きく影響することがあります。
購入前に修繕積立金の残高や今後の増額予定、過去に行われた修繕履歴を確認することが重要です。
売却時のリスクが高い
築40年以上のマンションを購入する際には、将来的な売却時のリスクも考慮する必要があります。
年数が経過した物件は、建物の老朽化や耐震性の問題が懸念材料となり、将来的に資産価値が大きく下がる可能性があります。
特に、リフォームが必要な場合や耐震補強工事を行う必要がある場合、購入時の価格以上に費用がかかることが考えられます。
また、物件の売却が難しくなる場合もあるため、購入前に周辺エリアの相場や将来の需要をしっかりと把握しておくことが重要です。
山口編集者
中古マンションの法定耐用年数と実際の寿命
法定耐用年数は、建物の構造に基づいて設定されており、鉄筋コンクリート造のマンションの場合は約47年とされています。
しかし、これは税務上の目安であり、実際の居住可能年数とは異なります。
中古マンションが実際にいつまで住めるかは、法定耐用年数だけでは判断できません。
法定耐用年数を超えても、しっかりとした維持管理がなされている物件では、長く安心して住むことができる場合も多いです。
実際、鉄筋コンクリート造のマンションは、適切なメンテナンスを受けていれば100年以上使用できることもあります。
ただし、その実寿命には限界があり、物件ごとの管理状況や修繕の頻度によって大きく変わるため注意が必要です。
法定耐用年数を過ぎた後も、住環境の安全性を保つためには、大規模修繕や設備の更新が不可欠です。
さらに、国土交通省が発表したデータによれば、RC造(鉄筋コンクリート造)の物理的な寿命は耐用年数は約68年とされています。
近年、2000年以降には「100年コンクリート」や「200年コンクリート」といった表現が増え、中古マンションの耐用年数が見直されつつあるのも需要の後押しとなっています。
このような情報を踏まえ、中古マンション購入時には築年数だけでなく、物件の管理状況も併せて考慮することが重要です。
マンションの寿命に影響を与える要因とは?
先ほども話したように、マンションの寿命は築年数だけで決まるものではありません。
以下のような要因も寿命に大きく影響を与えてきます。
建物の構造
マンションの構造には、「鉄筋コンクリート造(RC造)」と「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)」が一般的です。
SRC造は耐震性に優れており、長期間にわたって安定した状態を保てることから、資産価値の維持にも有利です。
建物の管理・メンテナンス
建物の寿命を大きく左右するのは、定期的なメンテナンスや修繕が行われているかどうかです。
定期的な大規模修繕工事や日常的な清掃・管理がしっかりと行われているマンションは、建物の劣化を抑え、寿命を延ばすことができます。
逆に、メンテナンスが不十分なマンションは、劣化が早く進み、資産価値も下がる可能性が高くなります。
立地環境
マンションの立地も寿命に影響します。海に近い地域や風雨が強い場所では、塩害や風化によって外壁や鉄筋部分の劣化が進みやすくなります。
また、地震の多い地域では、耐震性の確保も重要な要素の一つです。
築年数と耐震基準
日本では、1981年に「新耐震基準」が導入され、それ以前のマンションと以降のマンションでは耐震性能が大きく異なります。
1981年以前に建てられた「旧耐震基準」のマンションは、耐震性が低く、地震に対するリスクが高いとされています。
一方、新耐震基準に則って建設されたマンションは、耐震性能が向上しており、地震に対して安心感があります。
中古マンションの寿命を見極めるポイント
中古マンションの寿命を見極めるためには、以下のポイントに注目しましょう。
大規模修繕工事の履歴を確認
大規模修繕工事が適切に行われているマンションは、寿命が延び、資産価値も維持されやすくなります。
購入前に修繕履歴を確認し、定期的なメンテナンスが行われているかチェックしましょう。
管理体制を確認
マンションの管理組合や管理会社がしっかりと機能しているかどうかは、寿命に直結します。
共用部分の清掃や設備の点検が行き届いているかを確認することが大切です。
耐震性をチェック
特に1981年以前のマンションの場合、耐震性の確認が必要です。
耐震補強工事が行われているか、建物の構造や設計図面を確認しておきましょう。
中古マンションの寿命は、築年数だけでなく、建物の構造や管理状況、メンテナンスの有無によって大きく左右されます。
築年数が進んでいても、適切な管理とメンテナンスが行われているマンションは、寿命が長く、資産価値も維持されやすい傾向にあります。
小島解説員
中古マンションの選び方
中古マンションを選ぶ際には、新築と比べてコストを抑えられるというメリットがありますが、購入後のトラブルを避けるためにもいくつかの注意点を押さえておくことが重要です。
賢く中古マンションを選ぶためには、次のポイントをチェックしておきましょう。
- 立地条件を重視する
- 建物の状態をよく確認する
- 建物の耐震性を比較して検討する
- 管理費や修繕積立金の金額を確認する
- リフォームの必要性を考える
- 周辺環境の将来性を見極める
立地条件を重視する
中古マンションを選ぶ際に最も重要視すべきなのは立地です。
通勤・通学の利便性や周辺の生活環境は、長く住む上で大きな影響を与えます。
駅からの距離、スーパーや病院、学校などの生活に必要な施設が近くにあるかどうかを確認しましょう。
また、将来的に売却や賃貸を考える場合も、人気エリアであれば資産価値が下がりにくいというメリットがあります。
建物の状態をよく確認する
中古マンションは築年数が経過しているため、建物全体の状態を確認することが不可欠です。
外壁のひび割れや雨漏り、エレベーターや共用部分の劣化など、目に見える部分だけでなく、管理状態や過去の修繕履歴もチェックしましょう。
管理組合がしっかりと機能しているか、長期修繕計画が立てられているかも確認しておくと安心です。
建物の耐震性を比較して検討する
中古マンションの耐震性を確認する際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 建築年次を確認する
- 耐震診断の実施状況を確認
- 耐震補強工事の有無
- 管理状況をチェック
1. 建築年次を確認する
まず、マンションが1981年以降に建てられた新耐震基準の物件であるかどうかを確認しましょう。
建築年次は物件情報や登記簿に記載されています。
2. 耐震診断の実施状況を確認
マンションの管理組合や管理会社に問い合わせて、耐震診断の実施状況を確認しましょう。
耐震診断が実施されており、耐震性能に問題がないことが確認できると安心です。
3. 耐震補強工事の有無
古いマンションでも、耐震補強工事が行われている場合は耐震性が向上しています。
補強工事の内容や実施時期を確認することで、安心して暮らせるかどうかを判断できます。
4. 管理状況をチェック
日常的なメンテナンスや大規模修繕工事の履歴も重要です。
しっかりと管理されているマンションは、耐震性だけでなく建物全体の寿命や資産価値の維持にもつながります。
中古マンションの耐震性を考える際、基本的には1981年以降に建てられた新耐震基準の物件を選ぶことが安心です。
しかし、築年数だけでなく、実際の建物の管理状態や耐震補強工事の有無も確認することが重要です。
小島解説員
管理費や修繕積立金の金額を確認する
中古マンションを購入すると、毎月の管理費や修繕積立金の支払いが発生します。
これらの費用は物件によって異なるため、購入時には負担が大きくならないか確認しておきましょう。
特に築年数が経っているマンションは、将来的に修繕費が高くなる可能性があるため、修繕積立金の残高や今後の増額予定を事前に確認することが重要です。
リフォームの必要性を考える
中古マンションの場合、購入後にリフォームが必要になることが多いです。
リフォーム費用を含めて予算を組むことで、想定外の出費を防ぐことができます。
また、リフォームがすでに行われている物件であれば、その内容や品質をチェックし、追加で手を加える必要がないか検討しましょう。
周辺環境の将来性を見極める
マンションの周辺環境も選ぶ際に大切なポイントです。
例えば、近くに建設予定の施設や道路の拡張工事など、将来的な変化が資産価値に影響を与えることがあります。
自治体のホームページや不動産業者を通じて、周辺エリアの開発計画や将来の見通しを確認しておくとよいでしょう。
資産価値と売却時のリスクを考慮する
将来的に売却する可能性を考えて、資産価値が維持されやすいマンションを選ぶことも大切です。
築年数が浅いものや駅近の物件、人気エリアにある物件は、資産価値が下がりにくい傾向にあります。
また、売却時に備えて、物件価格の相場や将来の変動を見極める力を養っておくことも必要です。
渡邊編集者
小島解説員
中古マンション購入時の住宅ローン
中古マンションを購入する際、住宅ローンの条件が新築物件とは異なることをご存じですか?
融資金額や返済期間、控除の適用条件など、中古ならではの注意点をしっかり理解しておくことが大切です。
ここでは、中古マンション購入時の住宅ローンに関する重要なポイントを詳しく解説します。
中古マンションの融資金額は新築と違う?
中古マンションの購入時に利用する住宅ローンでは、新築物件に比べて融資金額が制限される場合があります。
これは、物件の築年数や資産価値が影響するためです。
一般的に、築年数が経過した物件は資産価値が下がりやすく、金融機関が貸し倒れリスクを懸念するため、融資可能な金額が新築より低く設定されることがあります。
また、物件の評価額が低い場合、希望する融資額が受けられないケースもあります。
購入前に金融機関の審査基準や融資条件をしっかり確認し、頭金を準備することが重要です。
中古マンションが住宅ローン控除を受けられない場合
住宅ローン控除は、一定の条件を満たした場合に適用される税制優遇制度ですが、中古マンションでは条件を満たせず控除が受けられない場合があります。
具体的には、以下のような条件がポイントとなります。
築年数の制限:木造で築20年以内、耐火構造で築25年以内の物件が対象となるため、それを超える築年数の物件は原則として控除が適用されません。ただし、耐震基準適合証明書を取得できれば、築年数の制限をクリアできる場合があります。
床面積の条件:登記簿上の専有面積が50㎡以上であることが条件となり、それを満たさない場合は適用外となります。
所有者の要件:物件が個人名義であり、居住用として使用される必要があります。投資用やセカンドハウスでは控除を受けられません。
これらの条件を満たせない場合、購入時に得られる税制メリットが少なくなるため、事前に条件をしっかり確認することが重要です。
また、場合によっては耐震基準適合証明書を取得するためのリフォーム費用を考慮し、総合的な費用を見積もる必要があります。
まとめ
中古マンションを選ぶ際には、築年数が非常に重要なポイントとなります。
耐震性を考慮する場合、1981年以降の「新耐震基準」に適合した物件がおすすめです。築10~20年のマンションは新しさと価格のバランスが良く、築20~30年の物件もメンテナンス状態次第では十分に快適な住環境を提供してくれます。
しかし、築年数だけでなく、管理状況や修繕履歴、周辺環境もチェックすることが大切です。物件の価格だけに惑わされず、将来の資産価値や維持費も考慮することで、後悔のない中古マンション選びができます。
今回のポイントを参考に、自分に最適なマンションを見つけてください。